<コリンズの修理>

念願かなって手に入れたコリンズの受信機「75S−1」。かなり安く手に入り喜んでいたのですがやはり昔の機械故目に付く不具合もありました。私と同じ年齢の機械です。全体的に年代感は出ています。特に気になる点は・・・
 

 
(1)周波数が2Kcずれているのでセンターラインで校正するとかなり傾いています。
(2)シャーシーの真ん中に大きな穴が・・・たぶんオプションの取り付け穴で普通はフタがしてあるものなのですが。
(3)電源スイッチのツマミがかなり汚れています。タッチペンで補修してあるのですがよく使う部分なので気になります。
(4)Sメーターのパネルの塗装が浮き出してまだらになっています。せっかくなので正月休みを利用して手を入れようと準備を始めました。
 

 
まずコリンズ修理のバイブル「コリンズのメンテナンス」を入手。
コリンズの修理で知る人ぞ知る○○ラボの社長の著作です。Sメーターパネルも注文しました。電源スイッチのツマミはリプロの製品です。純正品の半額ですが外見はOK。シャーシーの穴はホーマックで購入した穴あきのアルミ板を張る事にしました。
怪しいドライバーはツマミをこじって取るときに使います。
 

 
バイブルに載っていたこのスペシャルツールを使うと簡単にツマミが取れてきます。
付ける時に気がついたのですが買ったツマミは六角レンチで締めるタイプでした。
 

 
周波数の校正は簡単です。
TPOのユニットが上ぶたを開けるとすぐ有りドライバーで調整つまみを回して合わせます。
100Kcごとにマーカーでゼロビート点を探して調整します。
 

 
シャーシーの穴は寸法を合わせてアルミ板を切ってねじ止めしました。穴あきパネルの見た目はデザイン的にもグッド!・・・自己満足。
 

 
今回の修理で一番困難だったのがメーターの取り外しです。コリンズの機械はねじではなく様々なサイズのナットで止まっている部品が多く手が入らずに苦戦しました。何とかはずしてまたくみ上げましたが周りの真空管をはずして四苦八苦しながらでした。気をつけていたのですがメーターのリード線(たぶん照明の電源用)を切ってしまい不要な半田付けを増やしてしまいました。しかし、苦労しただけに新しいメーターパネルは見栄えも抜群です。
 

 
写真では良くわからないのですがかなり見てくれは良くなりました。
約半世紀を生きた機械ですが流石コリンズと言った所でしょうか今でも十分実用になります。
50年目にオーバーホールをしたいと思いますが今回手を入れたことで愛着が増してきました。長く付き合いたいと思います。

 2007年1月4日   JH8AHO



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